「ホンくんチズくんー四十三」
本のホンくんと地図のチズくんは、とある図書館に住んでいた。ホンくんは、たまに借りられて、出かけてしまう。チズくんは、話し相手のうちの一人のホンくんがいないと少し寂しい。そこへ、ホンくんがもどってきた。
ホンくん「ただいま、チズくん。」
チズくん「おかえり、ホンくん。今回はどこに行ってきたの?」
ホンくん「選挙について研究しているところだったよ。」
チズくん「エスエヌエスを利用した選挙が行われるようになって、様変わりしてしまったね。」
ホンくん「今までのメディアのやり方では限界があったから、とにかく広く知らしめるということは出来るようになったよね。」
チズくん「あとは、情報が正しいのかどうかということと、偏りなく全体的に見て、判断できるかどうかということだね。」
ホンくん「キチンと判断して投票すれば、すぐではないにしても、少しずつはいい方に変えられるということが分かってくれば、モチベーションも上がるよね。」
チズくん「特に、生活に直接かかわってくることが改善されれば、やらないよりはやった方がいいということが感じられるよね。」
ホンくん「百三万円の壁や、ガソリンの値段のこととか、実際に変わっていくことは決まったけれども、あとはどの程度かということだよね。」
チズくん「その結果が党の盛衰に直接かかわるから、必死だよね。」
ホンくん「与党の方は、少数になってもまだ変えられないところを見ると、まだ次の選挙で減らさない限り、目が覚めないんだなと思うよね。」
チズくん「政権が交代しない限り、身にしみないんだね。」
ホンくん「いかに今までのやり方を変えることが難しいかということだよね。」
チズくん「以前、政権から離れて、苦しい目にあって、中には落選した人もいて、やっとのことでもどってきているのに、喉元過ぎれば熱さを忘れるだよね。」
ホンくん「やはり、政権がある程度短い期間で交代することにならない限り、どちらかが長く続いてしまうとダメということなんだよね。」
チズくん「有権者の方も、覚悟を持って選択しないといけないね。」
ホンくん「ところで、今の紙による投票方法もそろそろ考え直す時期がきたかもしれないね。」
チズくん「学会なんかでは、パソコンで投票したりしているから、その気になれば、やれるんだろうね。」
ホンくん「ただ、規模が大きいのと、セキュリティーの問題を解決できればいいんじゃないかと思うよね。」
チズくん「もちろん、今までの紙による投票方法も残しながら、自然に移行できるようにすることが大切だよね。」
ホンくん「外国にいても、投票出来るという、今までと同じ投票の機会を得られるのであれば、普及していくと思われるよね。」
チズくん「わざわざ投票場までいかなくてもいいということからすれば、助かる人も多いと思うよね。」
ホンくん「全ては信頼性をいかに担保するかにかかっているよね。」
チズくん「外国なんかでは、代議員を選んで、その代議員がまた投票するという間接的に選ぶという方法をとっている場合があって、昔から不正な投票が行われないように工夫されてきているよね。」
ホンくん「買収の問題は今も昔も変わらないようだからね。」
チズくん「投票行動がゆがめられたことによって、とられた政策が偏ったものになった場合、結局のところ有権者が、不利益をこうむることになるわけだから、ある意味、自業自得と言えなくもないよね。」
ホンくん「早くから選挙によって決めてきたところであれば、歴史的に見て、さんざんこんなことはやってきているだろうから、いい加減、洗練された方法に収束していってもいいと思うんだけれども、人というのは、同じ過ちをおかすものだということなんだろうね。」
チズくん「それが結局良くも悪くも民主主義ということなんだね。」
ホンくん「そろそろ閉館時間が近づいてきたから、この話はこの辺で終わることにして、この続きはまた、次の機会にすることにしよう。それじゃ、おやすみなさい。」
チズくん「そうだね。おやすみなさい。」
おしまい